勢いで最後まで書ききれるのか謎ですが、クリスマスネタを今更書き出してます。
続きが上がるのはいつでしょう;
明日の夜?;
……とりあえず前編です。
クリスマスss前編
「ねぇ、ボリス!何か欲しいものない?」
「欲しいもの?」
珍しく、ボリスが起こしに行く前に起きてきたと思ったら
朝の挨拶も抜きにいきなりルシアンが迫ってきた。
「そう!何でもいいから言ってみてよ。」
あまりにルシアンが近寄るので、ボリスが手に持ったカップから紅茶がこぼれそうだ。
ひとまずテーブルの上に避難させて、何が楽しいのかにこにこしているルシアンを見ながら
ふむ、と考えてみる。
「―――回復薬がそろそろ切れそうだったな。」
「……え?」
自分達の所持品の中で残り少ないものは、とボリスは思い起こす。
「そういえばパッチキットもこの前使い切ってしまったし、
本日中に揃えなければならない依頼品のアイテムもまだ揃っていないな。
あとでメモを確認しないと……。」
「もう!!そうじゃなくって!」
つらつらと腕を組んで続けるボリスをルシアンが大声で遮った。
「ボリス『が!』欲しい物だってば!」
「欲しいものだが?」
何か違うのかと真顔で切り返すと、盛大なため息をついてルシアンは肩を落とした。
「違うよー……。」
「?」
脱力して膝をつき、顔をテーブルに突っ伏すルシアンに、ひとまず朝食を摂るように促した。
「買い出しをしてくれるのなら一緒に行こうルシアン。
俺はアクシピターに呼ばれているから先にそちらへ行くけれど、またあとで。」
「う~……。」
まだ呻いているルシアンの肩をひとつ叩いてボリスは宿を出て行った。
◇
まぁ、ボリスは言わなさそうであるが。
高価なものを欲しいといわれても、二人の所持金を管理しているのはボリスだ。
まず、ルシアンに大金を用途を問わずに渡してくれるはずがない。
「何かヒントが欲しかったなぁ。」
ルシアンが同じ質問をされたらお菓子に、装備品にと次から次へと出てくるが、
物欲に欠けるボリスはルシアンの望むような答えを出してくれそうにない。
「でも、ボリスも『欲しいもの』っていってるんだからさ。
特別なモノを言ってくれたらいいのにね!
ルシアンJr.、お前もそう思うだろ?」
何であの質問で回復薬って答えになるのさー……とがっかりしつつ、
ルシアンJr.にクリスマスプレゼント代わりの雷光のさなぎを食べさせる。
「クリスマスだからね。お前にもプレゼントだよー。」
「ピィピィ!」
少し奮発したエサを喜んで食べる様子を最初はにこにこと眺めていたが、
ルシアンJr.が食べ終わると膝の上に乗せて再び悩みだした。
「ボリスに何をあげたら喜んでくれると思う?」
「ピィ?」
一人と一匹で頭をひねっても、名案が出ない。
「あら。いらしてたんですね、ルシアン。」
エルピダがテントの入り口から顔を覗かせ、ルシアンの姿を認めるとにこりと笑った。
「うん、こんにちは。お邪魔してるよー。」
ルシアンJr.を膝に乗せたまま手をひらひらと振って挨拶をする。
本人から聞き出すのがダメならば、周りの人は何を贈るんだろうか。
ヒントにならないかと、ルシアンはエルピダに尋ねた。
「あのさ、エルピダさん。エルピダさんはウルリックさんとかベリックさんに
クリスマスプレゼントは何をあげるの?」
「ラオ族にはクリスマスという風習が無いので、私達はこれと言って何もしませんよ。」
「そうなの?」
「はい。でも他の街の方々がご家族や恋人に贈られるということで、
カウルで作っている護符を依頼されることはありますね。」
そんなにたくさんの方が依頼されるわけではありませんけれど、と
エルピダはルシアンの膝の上にいるルシアンJr.を撫でた。
お守りかぁ……とルシアンは口の中で呟く。
「ね、エルピダさん。」
「はい?」
「それって、作るのに時間がかかる?
たとえば今からお願いしても夜までに作ってもらえるのかな。」
「今の時期でしたらだいたいの材料は揃っていますから、そんなにお待たせしなくても
作ることができますよ。」
この前依頼品を作った残りがまだあったはずですね、と探しに行こうとするエルピダの手を
がばりと両手で掴んでルシアンも立ち上がった。
「お願い!エルピダさん。その護符、僕にも作って欲しいんだ。」
―――――――――――――
ちなみに、こんなのでよろしければお持ちかえり自由です。
後ろ半分まだ真っ白けだったりしますけれど;;
PR