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TWのプレイ記と二次創作が転がってます。
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も、持ち帰りOKと書いておきながらやたらと長いこのss。
とりあえず完結です。

クリスマスss後編


ぱちり、と懐中時計を閉じてボリスは帰路を急ぐ。
既に、日も沈みきって街のあちこちの街灯が点灯していた。
仕事を早めに終わらせて、ルシアンと買い物に行くつもりが予想以上に遅くなってしまった。
「明日、行くしかないな。」
そういえば出かける前、ルシアンが何か言っていたような気がするが。
結局なんだったのだろうか、と思いつつボリスが宿の扉を開けると、
いつも以上に宿の食堂が賑わっていた。
食堂と言っても、ちょっとした酒場の役目も果たしている。
ルシアンも先に夕食をとっているのだろうかと、店内を見回すボリスの元へ
給仕をしていたフレルが料理を両手に持ちながら近寄ってきた。

「遅かったですね、ボリスさん。連れの人があっちの席で待ってますよ。」
「連れ?」
「ルシアンさんと、あとミラさんとティチエルさんでしたっけ?」
そう言って、軽くお辞儀をするとまた忙しそうにフレルは去っていった。
夕食を一緒にとる約束はしていなかったはずだが、ひとまずそのテーブルへと向かう。
近付くボリスに気づいたのか、ミラがジョッキ持った手を軽く上げた。
「よぉ。やっと来たね。」
挨拶をしたのはミラ一人。あとの二人は机に突っ伏して眠っているようだ。
「こんばんは、ミラさん。
 ――で、どうしたんですか?ルシアンとティチエルは。」
「チビの方はシャンパンを少し飲んだだけでこの有様だ。
 ルシアンの方は私もよくわからん。訪ねてきたら既にこうだったからな。」
クリスマスだしルシアン達と一緒に楽しく食べたいとティチエルに言われ、
夕方に宿を訪れた時からこの状態だったらしい。
突いても揺すっても起きる様子が無いし、客も入りだすしで
隅のテーブルにルシアンごと移動させてボリスの帰りを待っていたそうだ。
「横で食べていればその内起きるかと思ったんだが、起きなかったな。」
ぷに、とルシアンの頬を指でつまみ、ミラはジョッキをあおった。
「それはなんと言うか……すみませんでした。」
「いいよ、ティチエルも早々に酔いつぶれたしね。
 ケーキを一緒に食べようとも言ってたんだが、一番食べる二人がこの状態だから
 今日は無理だろう。」
たん、とテーブルに飲み干したジョッキを置いてミラは立ち上がる。
「こっちも悪かったね、お前が来る前に食事をすましてしまって。」
「いいえ、気にしないで下さい。」
首を横に振るボリスに、あ、とミラが声を漏らす。
「――っと、忘れるところだった。これ、チビからクリスマスプレゼントだとさ。
 ルシアンの方は菓子の詰め合わせで、お前の方はハーブティーだったかな。」
包みが入った紙袋をボリスに手渡し、ティチエルを揺り動かす。
「おい、ティチエル。帰るぞ。」
「……お腹いっぱいですぅ……。」
「ダメだな、こりゃ。」
両手を腰に当て、ミラは肩をすくめた。
「送って行きましょうか?」
「いや、チビ一人なら背負って帰れるから。
 それよりも風邪をひかさないうちにそいつを部屋に引き上げたほうがいい。」
顎でルシアンを示されて、ボリスは苦笑いを返した。
「ティチエルにありがとうと伝えておいてください。
 また後日改めてルシアンとお礼をします。」
「そうしてくれるとチビも喜ぶと思う。
 じゃ、またな。」
そう言って、ティチエルを背負いミラは宿を出て行った。
残されたのは、テーブルで眠り込んだままのルシアン。
「ルシアン、起きろ。ミラさん達も帰ってしまったし、俺達も部屋に戻ろう。」
ぴたぴたと頬を軽く叩くが、むーだかうーだかよく分からないうめき声を出して
顔を反対に向けるとまたすぅすぅと眠りだした。
「…………。」
起こすのを諦めて自分の肩にルシアンの腕をまわして抱えあげ、
椅子においてあった紙袋を掴んでルシアンの部屋へと向かった。

扉を足で開けて部屋に入る。
ベッドの上にルシアンをおろして、コートのボタンを外しながらボリスは再度声をかけた。
「ほら、ルシアン。コートとブーツくらい脱げ。そしたら寝ても構わないから。」
「ん……。」
ぼんやりとその声に目を開けると、ごそごそとコートの袖から腕を抜く。
ようやく起きたかと離れかけたボリスを、先に抜いていた右手で髪を掴んで引き寄せ
そのままこてん、と肩に顔を乗せることで止める。
「……そこで寝るな。」
ため息混じりにボリスが言うと、やはり寝ぼけた声で返事が来た。
「――て、ない。」
「うん?」
「ボリス……手……。」
手がどうしたのだろうか。
ボリスが左手を開くと顔の横の髪を掴んでいたルシアンの手がそのまま滑り落ち、
手の中に何かが置かれた。
「何がいいのかわからなくて……。
 ボリスに悪いことが来ないようにって、おまもり――。」
そこまで言うと、手を下に垂らして再びボリスの肩に顔を乗せたままルシアンは寝息をたてだした。
ルシアンの手がどけられた後には、青い石を中心にいくつかの小さな碧の石組み合わせて、
黄色い紐で結わえられた小さなアクセサリー。
おまもり、とルシアンが言ったようにカバンなどに取り付けられるようになっている。


『ねぇ、ボリス!何か欲しいものない?』


今朝ルシアンが言っていたのは、クリスマスプレゼントの事だったらしい。
どうやらこれを用意するために駆け回って、疲れて眠っているのだろう。
「悪いこと、か。」
そっとおまもりを握りこんで、自分のポケットに仕舞う。
ブーツを脱がせて、毛布をかけるとベッドの端に座ってルシアンの手をボリスは握った。

「来ても大丈夫だろうルシアン?」

―――俺は一人ではないのだから。

 


―――――――――――

という訳で夜が明ける前に無事書き終わりました。

以前、ボリスのCPを進めていた時にエピシオさんが守護符を作ったくだりがありまして。
アイテムの説明欄に、寿命を縮めなければよいが的な怖い事が書いてあったのが
脳の隅っこに……

念を込めまくって、ルシアンはぷーすか寝てるんだと思ってください^^

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ルシは気ままに放浪の旅。
ボリスはCP10まで完了。

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