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TWのプレイ記と二次創作が転がってます。
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今年はじめて(というよりもようやく?)私の地域でも雪が舞いました。
舞っただけで積もるレベルではありませんでしたが……
どうせ同じ寒さなら雪があったほうがいいなぁ。
明日も寒い…うぅぅ;;


ここから下は続き物ss。
二つの手紙2です。

二つの手紙2 (ルシアンver


宿の扉を閉めて、入り口にある階段に足を投げ出して座り込む。
封筒の端を手で適当に千切って封を開け、便箋を取り出しざっと目を通した。

元気なのか、アクシピターでは上手くやっているのか、
ボリスに迷惑をかけていないか。
定例の文が一通り並んだあとに、
帰ってくるのならいつでも帰って来いと締めくくられている。
ため息と同時に苦笑いをすると、封筒のみを再びポケットにしまって、
便箋を小さく小さく折りたたんでいった。

「元気だし、仕事も頑張ってるし、大丈夫だよ、っと。」
2分の1、4分の1、8分の1、16分の1……
折り畳めなくなるまで小さくしたあと、きゅっと両手の親指で紙を押さえつけた。
横に積もっていた雪を片手ですくって、手紙を雪の中に埋め込む。
そのまま転がして、ルシアンは雪玉をどんどん大きくしていった。

帰って来いと言っているあたり、父はまだ諦めていないのだろう。
自分のあとを継がせることを。
当たり前だ、ルシアン本人がもしかしたら祖父をも越えてしまうほどの
不思議な事に巻き込まれているのをひとつも報告していないのだから。
父と言っても、カルツ商団のトップである。
ルシアンも関わっている事を多少考慮してくれるかもしれないが、
それでも他の仲間の事情を伝えていいかというと、×だろう。

適当に拾ってきた小枝を雪玉の側面に1本ずつさして、自分の手袋を引っ掛ける。
邪魔になったマフラーも雪だるまの首に巻きつけて、その横に
両手両足を広げて仰向けに寝転がった。

「あっつー……。」

襟首を引っ張って手のひらであおぐ。
そのまま真上を見上げると、薄い灰色の空からまた雪が降り出していた。
あおいでいた手を止めてまっすぐに空へと伸ばし、雪を掴むふりをする。
「あ、溶けちゃった。」
反した手のひらに何も残っていないのを見て、再び大の字になった。

だが、両親に心配をかけているのも事実。
伝えられない事が多いけれど、何か書けることはないだろうか――

 

「ルシアン!」

静寂に響く声と、荒い足音。
思考の淵に沈んでいたルシアンの意識が浮上させられた。

夢から戻されたような気分で、のんびりした口調で返事をする。

「なーにー?ボリス。」

片方の腕をふらふらと振って応える。
「何をしてるんだそんな所で!」
怒ったような声色が上から降ってきた。
「何って、雪だるま。作ってたら暑くなっちゃって、こうやって涼んでるんだよ。」
気持ちいいよ?と人差し指を立てて言うと、その手をぱしりと掴まれる。
「こんな冷たい手をして何を言ってる。」
「あ、珍しくボリスのほうがあったかい、のかな?」
「だからお前が冷えているんだろうが。」

(……。)

相変わらず顔は見えないままだけれど、宿に戻るように言う彼は
きっと笑っているんだろう。

何となくムッとしてきた。
ボリスがいつもどおりと言うことは、父はもうひとつの手紙には
『何か』を催促するような内容を記していなかったということだろう。
つまり、何も言わなくてもボリスは信頼されているという事で……

「ボリス、起きるから手貸して。」

差し出されたボリスの手を、ルシアンはがっちり握って――

 

思いっきり自分の方へ引っ張った。

「うわっ――!」
「…………けほ。」

油断していたボリスを引き倒すのに成功した後、ぶつかった衝撃でルシアンはひとつ咳をする。
2人の身体に挟まっていた自分の腕を引き抜いて、
慌てて上体を起こそうとするボリスの首に両腕をまわしてしがみついた。
「ルシアン、動けないんだが。」
苦情を言うボリスにきゅーと貼り付いたまま、にっと笑う。
「ほら、ボリスも食前の運動。腕立て、僕の体重付きー。」
「無茶、を、言うな……。」

ぎぎぎぎと効果音がつきそうな動作で両腕を伸ばそうとしているが、
ルシアンも嫌がらせのつもりで下へと体重をかける。

「重い……。」
「――しょうがないなぁ。」

からからと笑いながら首にからめていた両腕をぱっと離して、自ら地面に転がる。
するりとボリスの下から抜け出して立ち上がり、背中の雪を払った。

「おなか減っちゃった、朝ごはんにしよう。」


手紙は相変わらず雪だるまの中。


とりあえずアタマに栄養を送ってから、ルシアンはじっくり考える事にした。



―――――――――――――

ルシアンの家って、ナルビクとかからどれくらい離れてるのかわかりませんが
まぁ、さっくり帰省できるほど近くもないですよね、、、たぶん。


TW内でそのうち各主人公の故郷が出てきたりはしないのかなぁ・・・
豪華なお城とか、寂れた屋敷とかに行ってみたいものです^^
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