忍者ブログ
TWのプレイ記と二次創作が転がってます。
[274] [273] [272] [271] [270] [269] [268] [267] [266] [265] [264]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

拍手びしばしとありがとうございます♪
ものすっごくびっくりしました。
……うん、幸せ。



久々にフレル君を見に行ったら、
この子は話しかけた瞬間に面白い顔をしていたことがわかりました。
無表情仮面の口だけ笑った版?
なんて顔をしてるんだこの子は;



この下は沈めた旋律7.5を置いてます。
CP9の照れ笑いするナヤがとても可愛かったのでちょいと出番を……
つまり寄り道話です。




沈めた旋律 7.5



「なかなか、難しいかもしれないな……。」
「あん?」

突然なんだと怪訝な顔をして、マキシミンは隣を歩くシベリンを見上げた。

「どうも今のボリスは全てにおいて関心がないみたいでな。
 あいつ、自分の兄のことすらどうでもいいようだった。」 

へぇ、と頭の後ろで手を組んでマキシミンは相槌をうつ。

「そりゃさぞかし静かだったろ。
 元から何考えてるのかいまいちよく分からん奴だったが、
 それを抜いたらいよいよ喋らなくなりそうじゃないか。」
「茶化している場合じゃないぞ。
 ナルビクはまだ人の目があるしアクシピターもいるから
 比較的安全だが、何も知らないボリスがひとりでいたら
 狙ってくれと言っているようなものだろう。」
「とか言ってもだな。危険だって言って聞く耳を持つ状態か?
 いっそのこと、出歩かないようにあいつをふん縛って閉じ込めておくか。」
「どうしてお前はそう考えが乱暴なんだ。」
「……どいつもこいつも……。」
「何だ?」
「なにも。平和主義で良いことですねっつったんだよ。」
「マキシミン。」

たしなめる様に名を呼ぶシベリンにマキシミンは舌打ちをする。
悠長にしていられないことなんて百も承知だ。
黒衣の剣士、預言者ども、奪われたままのアーティファクト。
ただでさえ問題が山積みのところに何をやってやがると、
あの護衛をぶん殴りたいところだ。

「俺たちが慌てたからって、それであいつの記憶が戻るわけ無いだろ。」
「それはそうかもしれないが……。」
「だったら奴の記憶が戻るのを待つか、ああなった原因を探るか。
 どちらにしろ今日のところは下手に動いても意味は無いんじゃないか、
 ボリスに詳しく聞いてみない事には何もわからないんだから。」
「…………。」

まだ諦めきっていないような沈黙を返すシベリンを横目で睨んで
小さく舌を出す。
ルシアンといい、イスピンといい、シベリンといい、
よくもこれだけおせっかいな奴らが集まったものだと思う。
ルシアンは、まぁ元からボリスにべったりだったから、
心配することは当たり前といえば当たり前かもしれない。
シベリンの場合は、ボリス自身がシベリンの記憶を取り戻す
手がかりになる可能性がある。
が、しかしそのためだけに、ボリスのことを気にかけているようには見えない。
イスピンに至ってはボリスに構う理由がさっぱり思い当たらない。
まるでお人好しの見本市を見せられているようだ。

イスピンのことまで考えたところで、マキシミンは『あ。』と声を出した。

「どうした?」
「俺も見舞いに行ったこと、ちゃんとお前からイスピンに言えよ。」
「お前から普通に言えばいいじゃないか。」
「俺が言ったところであいつは信用しない。
 しかも直接会っていないからボリスの事を聞かれても俺は答えられない。
 どうにかしろ。」
「信用しないってことはないだろ。」
「いーや、絶対疑ってくる。」

きっぱりと言い切る様子に、それは日頃の言動のせいもあるだろうと
思いつつシベリンは口には出さないでおいた。
言ったところでマキシミンの機嫌が悪くなるか、毒舌が返ってくるかだろう。
もう少し素直な性格だったらイスピンからの応酬もそう酷くはならないだろうに。
思うだけでシベリン自身も丁寧に忠告してやる気はないが。

「……お迎えか。」
「は?」

マキシミンがあごをしゃくった先を見ると、
ナヤトレイが木の上から飛び降りるのが見えた。

「じゃあな。」

ひらひらと手を振って去ろうとするマキシミンに、
どこに行くのかと声をかけるが彼の足は止まる様子はなかった。

「俺がメシ食って帰るまでに現状説明しといてくれ。」
「それが人にものを頼む態度か?」
「見舞い品を譲渡してやっただろ。これで貸し借り無しだ。」
「……はいはい。」

シベリンは両手を挙げて承諾し、傍に立つナヤトレイに向きなおった。

「待ったか?」
「……。」

ふるふると無言で首を振る様子にひとつ笑って
ナヤトレイの頭に手を乗せる。

「なぁ、レイ。」
「……?」
「もし俺がまた何もかも忘れたとしたら…………」

そこまで言いかけて、シベリンは口を閉ざした。

誰かを自分の記憶のための楔にしてどうなるのだろう。
こちらが忘れてしまえば、接する相手は傷つくだけなのに。
まして、この少女にそんなことを求めるのは。

「なに?」
「――なんでもないよ、帰ろうか。」

手を頭の上からどけて、ひらひらと振る。
聞こえていなくてよかったと歩き出したシベリンに
ナヤトレイの声がすぐに追いついた。

「忘れても私がすることは今と変わらないわ。」

傍に立ち、護りとおすこと。

それは苦渋の決断でもなんでもなく、
当たり前のことだと彼女の目が語る。

「…………ありがとな。」
「別に。」


自分は大丈夫だと思うと同時に、
もう一人の忘却者とその傍に立つ者のことを願った。





―――――――――――

あの事件が起こっていなかったら。
もしかしたらイェフネン兄さんはそのまま某皇太子さんの護衛を、
ボリスがイスピンの護衛をしていた可能性もあるかもしれないですね。

その場合、ボリスとルシアンが会うことはなさそうですけれども。

PR


Copyright (C) 2005-2006 SAMURAI-FACTORY ALL RIGHTS RESERVED.
忍者ブログ [PR]
カレンダー
12 2026/01 02
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
ルシは気ままに放浪の旅。
ボリスはCP10まで完了。

当ブログはリンクフリーですので、貼って下さる方がいると両手を挙げて喜びます。
サイト名:ひよのタテ
アドレス:http://twns.blog.shinobi.jp/
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析