忍者ブログ
TWのプレイ記と二次創作が転がってます。
[313] [312] [310] [311] [309] [308] [307] [306] [305] [304] [303]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

6月分のぱちぱち小説でした。
今年の梅雨はいったいいつ来ていつ終わったんだろう……


 



とおり雨


部屋の窓を外から洗い上げるような、そんな強い雨。
雨の降り方も強いが、風が吹き荒れる事も手伝ってよりいっそう激しい音を立てている。
向こう側が見えなくなるほどの勢いなのに、それを振り払うように天が明るく光って
ルシアンがいくらも数を数えないうちに轟音が響き渡っていた。

稲光が目に焼きついたように思えて、
仰向けに寝転がったまま稲妻の残像が残る目を閉じる。
ぺたりと大の字に寝そべっている床がひやりと冷たく感じて気持ちがいい。
それが自分の体温であたたまってくると、少しだけ横にずれたりして
また床の冷たさを楽しんでいた。

「そんなところに寝転がっていると踏むかもしれないぞ。」

降ってきた声に目を開くと、黒い靴のつま先が見えた。
つま先から順に足を辿っていくと、ボリスが真上からルシアンを見おろしている。
自分じゃあるまいし、ボリスがそんな足元不注意になることがあるものかと
ひとつ笑い声を立ててルシアンは答えた。

「ボリスが?」
「さあな。で、何をしているんだ。」

昼寝をするつもりならベッドで眠ればいいことだ。
わざわざ床に寝転がる意図をはかりかねてボリスは聞いたが、
それには答えずにルシアンは手を伸ばして
すぐ横に立っているボリスのズボンの裾を二度引っ張った。

「……?」

何だ、と上体をかたむけるだけのボリスに、あいかわらず寝そべったまま
ルシアンは首を少し傾けると、裾から手を離してぺしぺしと床を叩いた。
それでようやくルシアンの言いたいことはわかったが、その理由がわからない。

とりあえず言うとおりに座ってみるかとボリスがルシアンの横に腰を落ち着けると、
ルシアンはころりと、うつぶせに転がった。
片ひじを突いて少しだけ上体を起こすと、目の前にあるボリスの足を軽く叩いて
まっすぐ伸ばして座るようにうながす。
疑問符を浮かべながらボリスが両足を伸ばすと、
その上にルシアンが頭を乗せて再び仰向けになり、満足そうな顔をした。

「うん、快適快適。」
「……ルシアン。」

 




「出かけるとお前が言っていたから部屋に来たんだが?」
「僕もそのつもりだったんだけどね。」

雨はすごいし、雷もすごいし、せっかくだから見物してた、と
あいかわらずルシアンは寝そべったまま窓の外を指差した。

「ボリスだって出かける格好してないじゃないか。」

外を指していた手を伸ばして、今度は頭の後ろでひとつにくくられたボリスの髪を引っ張る。
マントもつけていないし、手ぶらのままだ。

「急ぎの用事で出かけるのでないなら、雨が止むまで待つように言いに来たんだ。」
「これだけ降ってるのに、出て行こうなんて思わないよ。」
「そうか?」
「…………しないってば。」

髪から手を離して、あさっての方向を見ながらぼそりと返事をする。
実はほんの少しだけ、気持ち良さそうだなぁとは思ったけれど。

「止むまで、ってこれいつ止むのかなぁ。」
「降り始めたときより空も明るくなってきているし、じきに止むと思う。」
「ふーん……。」

くぁ、とあくびをひとつ。
光った稲妻のあとに数をかぞえてみるが、
5まで数えたところでどうでもよくなった。

 「ルシアン?」
「…………雨、止んだら起こしてね……」

 

 

 

「――ン。ルシアン。」

肩を揺らされてまぶたを開くと、窓から差し込む光が直接目に入り
ルシアンは思わず目をもう一度閉じた。
手の甲を閉じた目の上に置いて半分まだ寝ている声でうなる。

「まぶし……。」

目を閉じてしまうと、もう一度眠りたいという誘惑がやってくる。
手を乗せて静かになった膝の上の人物にボリスはため息をつくと
ルシアンの首の後ろに自分の手を差し込んだ。

「ほら、起きろ。出かけるんだろう?」
「うー……。」

首から背中に手を移動させて、ルシアンの体を起こす。
反動で前かがみになった姿勢で、ぐにぐにとルシアンが目をこすっている間に
ボリスは立ち上がって歩き出したが、何かにつまづいたのか
うつむいていたルシアンの耳にガタン!という音が聞こえた。

寝起きのぼんやりした頭でルシアンが顔を上げると、
テーブルに手をついてボリスが顔をしかめている。

「どっかぶつけた?」
「……いや、何でもない。」

別につまづくようなものって置いてなかったよなぁ、とルシアンは首をかしげた。
腕をあげて伸びをし、ルシアンも立ち上がると改めてボリスを眺める。

両手をテーブルの上に置いて、足で立つよりも腕で体重を支えているように見える。
軽く浮かしている方の足は、さっきまで自分の頭が乗っかっていた方だ。

「――あー……。」

ルシアンは、ふへ、と笑うと両手をゆるく開いてボリスに静かに近寄る。
妙な雰囲気をまとって寄ってくる気配の方にボリスが顔を向けると、
かちりとルシアンと視線が合った。

子供がいたずらを思いついたような目と
明らかに不自然な位置にある彼の両手。

「……その手は何だ。」
「え?血のめぐりを良くしたら、すぐに治るんじゃないかなーって。」

にこにこと笑いつつ、その間にもじりじりとルシアンはボリスとの距離を詰めようとする。
一方迫られるボリスも机に手を添えたまま、距離をかせぐようにテーブルの反対側へと移動する。


「いいから寄るな。」
「だいじょうぶ。痛いのってきっと一瞬だって――!」
「やめっ――?!」


 


――――――――――
ボリスの座り方って、いまだにどうなってるのかわかりません。
ルシアンは片膝たてて、両手はぺったり横置き。
ボリスはマントに隠れてます。
後ろから見たら片足……のつま先?が見えているので
片方だけ正座で片足を立てて座るのか?
で、片腕を立ててるほうの膝にでも置いてるのかな――……
フローリングに座って実験(阿呆



できないことは無い。
少なくともルシアンの座り方よりは素早く立ち上がれるような気がします。
が、長時間やってたら痺れる片足。

PR


Copyright (C) 2005-2006 SAMURAI-FACTORY ALL RIGHTS RESERVED.
忍者ブログ [PR]
カレンダー
12 2026/01 02
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
ルシは気ままに放浪の旅。
ボリスはCP10まで完了。

当ブログはリンクフリーですので、貼って下さる方がいると両手を挙げて喜びます。
サイト名:ひよのタテ
アドレス:http://twns.blog.shinobi.jp/
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析